バックナンバー “上海 勝手にレストラン・アワード!” 2015年5月号

“上海 勝手にレストラン・アワード!” 2015年5月号

 

このコーナーは、独断と偏見に基づき、お店の許可も一切取らず

社員が文字通り「勝手に」ステキなお店をご紹介する場です。

十回目、またしても風邪をぶり返し、全身薬漬けで絶不調のSがお届けします。

連載十回目にあたり、過去のレストラン・アワードの記事を読み返したところ、

あまりの食い意地の張りように我ながら驚くほど食べ物への執着で満ち溢れて

いましたが、これはひとえに私が食べることが好きにも関わらず胃腸が弱く

量を食べられないせいです。「ご飯がおいしい」「お腹が空く」

「食べたいものを食べられる」という普通の人にとっては当然のことに

ものすごくありがたみを感じ、好みの料理には “一期一会”の運命すら感じます。

食べる楽しみを失わないよう、体調や体質への配慮は必須であり、

本来この流れですと「そこで今月のお勧めは、胃腸にも財布にもやさしい

お粥です」などと消化のよさそうな料理が続かなければいけないのですが、

私はここであえて『回復したら貪り食いたい胸焼けするような高カロリーな

美味』をご紹介したいと思います。“病は気から”が科学的にも実証されつつ

ある現代、体に無理のない範囲で自分を鼓舞することは早期回復につながる

こと間違いなしです。上海は現在、間もなくワイタンにオープン予定の

“ジョエル・ロブション”の話題で持ちきりなのですが、世界中どの系列店で

食べても同じ味のするロブションの看板マッシュ・ポテトや鴨は確かに

おいしいものの、病み上がり直後は何故かジャンクフードに目が行きます。

消化に悪そうで栄養が偏っていてしかも太りそうなものが光り輝いて

見えるのはたいてい疲れ切った夜中や風邪の治りかけの時で、前者の場合は

ラーメン、後者の場合は甘いものやコーヒーなどの刺激物が特に当てはまり

ますが、今回ご紹介のこのお店のワッフルやトーストはいつ、どんな体調で

出かけても常に輝いて見えます。抗生物質より殺菌効果が高く、

ビタミンより免疫システムを向上させてくれそうなヘビー級スイーツを

提供するお店はこちらです。

 

Maan Cofee

住所:金汇南路265 (他、上海市内に多数店舗あり)

電話:02154222597

 

f:id:jpbd:20150701180356j:plain

 (古美路店の写真: ワッフル、トーストは分けて食べて丁度よい大きさです)

 

説明は不要です。ご覧くださいこの写真。

チーズワッフルにクリームたっぷりのトースト、たとえ高熱にうなされていても、

這ってでも出かけたいと思わせる魅力に溢れています。

このお店は上海市内でチェーン展開をしている韓国系のカフェですが、

巷にあふれるカフェと一線を画しているのがその店舗規模。地価の高騰が

止まらない上海のカフェは座席が狭く、テトリスのブロックのように座席に

嵌め込まれて座るようなお店も多いのですが、こちらはなんと数百㎡×複数フロア

という驚きの広さ。 内装も凝っており、のんびり落ち着いて過ごせます。

また、コーヒーの種類も充実しており、カフェイン中毒者には嬉しい限り。

まずは前菜に砂糖をまぶしたラスク(無料)、一品目はチーズonチーズで

おいしさも喜び(というよりはむしろカロリー)も二倍のワッフル、

続いては生クリームとキャラメスソースのトースト、そしてシメに

リキュールの如く濃い目のエスプレッソをきゅっと一杯、という風邪も

体調不良も一発で吹き飛ぶ、フレンチにも劣らぬ夢のようなコースが完成します。

「原材料がほとんど同じ!!」

「全部主食じゃないか!」

というツッコミは不要です。これらは主食ではありません。おやつです。

メニューにはサンドイッチやサラダなどの軽食やお茶類もあり、営業時間は

深夜2時までという夜行性人種の強い味方です。ちなみに今回、最後まで

珍しくアルコールの記載が一切ないのは健康へのささやかな配慮によるもの

ですが、「健康も大事だけど、タバコも止められない・・・」とお悩みの方も

ご心配は無用です。喫煙フロアも完備されていますので、皆様お誘いあわせの上

是非巨大なワッフルにチャレンジしてみてください。

 

※記事の内容はあくまでも推薦者個人の見解であり、

 弊社の社としての見解を示すものではございません。

※この記事はお店の情報をご紹介しているものであり、

 喫煙を推奨する意図はございません。

※記事の著作権は筆者及び筆者の所属先に属するものであり、

 無断転載は固くお断りします。