バックナンバー 社員の日記 2015年6・7月2周年記念合併号

社員の日記 2015年6・7月2周年記念合併号

 

壊滅的なネーミングセンスのなさに悩むSでございます。

2015年7月をもって、本ニュースレターも発行2周年を迎えることができました。

これもひとえに毎月ご愛読くださっている皆様の暖かいご声援のおかげです。

本当にありがとうございます。2周年を期に今月号より日記のタイトルを変更

しております。まず、“第何回”という記載を削除しました。これは月を記す

ことでより読者の皆様の利便性を図るためであり、間違っても

『合併号と発行日のズレで一体、今月が何号目なのか自信がなくなってきた』

わけでは決してございません。ええ違いますとも。

そして日記のタイトルもいい加減毎月ボスから

「もう“新入社員”じゃないだろう」と言われ続けて二年経ちながらも、いい

タイトルが一向に浮かばないので、シンプルに“社員の日記”といたしました。

本当は過去、“大穴万馬券・Sの日記”というのが候補に挙がっていた

(注:ボス発案。何故こうなったのかの経緯は割愛)のですが、

大穴は万馬券であるからこそネーミングとして成り立つのであって、

勝てなかったら単なる負け馬券であり、勝率という名の業務パフォーマンスに

自身のない私はリスクヘッジのためこっそり却下させていただきました。

今後も少しでも皆様にお楽しみいたただけるよう、大穴は大穴なりにベストを

尽くす所存でございます。そしてここでお知らせですが、今月よりこちらの

ブログでニュースレターの日記・特集・レストランアワードのバックナンバーと

最新号をご覧いただけるようになりました!

ブログ左上の欄に「バックナンバー」と入れ検索いただくと、2014年1月からの

バックナンバーをご覧いただけます。セミナーのご案内や最新のニュース、

そしてブログ限定連載などもこちらにアップされますので、是非ご覧下さい。

バックナンバーを一気にアップロードしてしょぼしょぼする目に目薬など

さしつつ、今月も最新のニュースをお届けします!

 

6月某日 上海たのしい乗り物一覧

 

上海には様々な移動手段が存在します。私個人の主な手段は車かタクシーです。

車は一時期購入を考えたものの、どうしてもたかが上海ナンバーの取得に100万円

以上払うのは納得できず、結局レンタカーとタクシーを使い分けています。

自動車がその人の社会的地位を表すステータスであるのは、世界各国共通、

ここ上海も同じですが、なけなしの貯蓄をはたいてそれなりの車を買っても

隣に時価6,000万円相当のマクラーレンの改造車などに並ばれることが多々

あるので、思いっきり予算に余裕のある人はますます高い車を、一般の人は

燃費や用途を考慮して予算内のものを、と客層は二極化しているようです。

ちなみに上海は狭い路地が多いのに何故か巨大なSUVばかり売れます。

その割合たるや、かつてポルシェに勤めていた知り合いが

「我们是做跑车的! 不是专做SUV的!!」

(うちはスポーツカーのメーカーなの!SUVだけ造ってるわけじゃないの!!)

とブランドイメージを覆す文句を言っていたほどです。確かにポルシェは

“カイエン”ばかり見かけます。何かわけがあるのかと色々聞いたのですが、

実際特にこれといった理由はなく、『どうせ買うなら大きいやつ』という単純な

要素と、『道の割り込み合戦(譲り合いは発生しない)になった時、大きい

ほうが便利』という実用性の問題だそうです。

自動車は確かに便利ではあるのですが、爆発的増加により市内は車を停める

場所がなく、渋滞も深刻化しており、自家用車・バス・タクシーより地下鉄の

方が確実に移動できる地域も多いです。しかし地下鉄が開通していない地域では

その恩恵を受けられません。そこで登場するのが市民の足『原付』です。

「上海はあまり自転車をみかけない。昔の中国のイメージと全然違う」と時折

日本人の方から聞きますが、それもそのはず、車の運転が荒く、のんびりと

自転車など漕いでいたら間違いなく轢かれるからです。一方、原付の普及率は

すさまじく、近年ではヴェスパのデザインをパク・・・いえ、ヴェスパから

インスパイアされたのであろうちょっとおしゃれな原付が人気です。

しかし一口に「原付」といってもそのタイプは多種多様、またその使用方法も

日本のそれとは大きく異なっています。一体どこがどう違うのでしょうか。

詳細は後半、ニュースレターの最後へ!

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日記の前半で原付、原付と書いてきましたが、厳密に言えば上海には

ガソリンで走る本物の原付と、電動自転車というには大分ものものしく、

スピードも出る電動二輪が混在しています。販売価格の差や個人の好みから

人気も二分されているようですが、どちらを選んでも交通事故の確率は

自家用車や徒歩よりはるかに高く、危険性を底上げしている一番の原因は

運転マナーの悪さです。道路を逆送するなどは日常茶飯事で、非・自動車道が

混んでいると車道を縫うように走る、歩道を時速40キロで飛ばす、など

死にたいとしか思えない無茶な運転をしています。しかもほぼ全員もれなく

ヘルメット未着用ときています。また、原付のクラクションは歩行者への

注意喚起ではなく

『減速するつもりはないが、警告はした。ぶつかったらお前が悪い』

という一方的通告であり、全速力で突っ込んできますので、自分が歩行者の

場合は速やかに回避するのが一番です。反対に、車を運転する場合は

両者にらみ合い、一歩も引かないクラクション合戦が展開されます。

原付『びー!びーびーびびびびびーーーー!』(減速せず突進してくる)

車『ぶぉおおおおおん!カチっ』(クラクション長押し+ハイビーム)

原付『びー!びー!びー!』(ちょっと減速)

車『ぶぉん!ぶぉん!カチカチカチカチカチ』(クラクション連打+パッシング)

原付『びー・・・・』(向こうがよけてフェードアウト)

日本の常識だとマナーの方が優先ですが、上海ではこれをしないと

事故になります。

警察ですか?警察は事故にならない限り無介入です。

どの路地もこの調子なのでいちいち摘発していてはキリがなく、

そもそもパトカーが同じような運転をします。

さて、原付の無謀な行動はこれだけではありません。

どのようなものなのでしょうか。

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原付の危険性を上げている大きな問題として、「数人乗り」があります。

私があえて「二人乗り」と書かず「数人乗り」と書いたのは、二人以上で

乗り回している人が結構多いからです。

今までに目撃した最高記録は4人+1匹です。どのような内訳かというと、

運転している旦那さん、その胸にコアラのようにしがみつく小さなお子さん、

後ろに奥さん、その背にもう一人お子さん、そして旦那さんの足元に小型犬

というメンバー構成でした。ポメラニアンとおぼしき小型犬は不安定な原付の

足元でサーフィンのように見事にバランスを取っていましたが、

人数はともかく『原付の足元に犬』という構図はわりとよく見かけます。

あんなに有名にも関わらず私が一度も上海雑技を見に行かず、

人にも勧めないのはわざわざお金を払わなくとも雑技やサーカスは街中で

いつでも見られるからです。

警察ですか?警察は事故にならない限りやはり無介入です。

呼んだところで警官の白バイ二人乗り率もかなりの高さなので、

せいぜい注意で終わるでしょう。

原付以外の乗り物ですと「電動車椅子」があげられます。

「それは交通手段なのか?」というツッコミはひとまずさておき、2年前、

某公園の裏手で遭遇した80代前後のお年寄りは、1人が椅子に腰掛け、

同年代のもう1人が後方に乗り上げる形で二人乗りをしていました。

しかも、目的地に着いた途端、腰掛けていた方のお年寄りはおもむろに

立ち上がり、もう1人と一緒に賭け麻雀で盛り上がっている民家の一階に

すたすたと歩いていきました。

一瞬驚きましたが、確かにセグウェイより便利そうです。

さて、色々なタイプの乗り物をご紹介してまいりましたが、

私が今一番、個人的に気になっているのはこちら、

先週撮影した写真をご覧下さい。

 

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(写真:車窓から捉えた最新改造三輪車 かわいい子供が居眠りしています)

※人物の顔には画像処理を施してあります。

 

これからの時代、やはり乗り物はエコでなければなりません。

こちらは完全人力のクリーン・エネルギーを利用した本体に、

幅広のフルフラットシートを装備したカブリオレでございます

(注:オプションをつけてもクーペにはできません)。

これだけの体積があれば自転車のような危険もなく、スピードも出ず安全です。

のんびりとペダルを漕ぐお父さんの運転で後ろのお子さんも初夏の

ドライブを満喫、微笑ましい1コマですが、問題は彼らが車道のど真ん中を

走っていたことであり、真後ろで左折待ちをしていた私、後続の車、

周囲の原付のすさまじいクラクション総攻撃も何処吹く風で、駅の方向に

走っていきました。ちなみに完全に逆走です。

警察ですか?警察は事故にならない限りどうせ無介入です。

来てもおそらく『子供が落ちたら危ないだろ!』と合ってるようでズレてる

指摘で終わると思います。

たのしい乗り物で溢れている上海、皆様くれぐれも安全にはご注意の上、

お気に入りの乗り物を探してみてください。

 

※日記の記事の内容はあくまでも筆者個人の体験であり、

 弊社の社としての見解を示すものではございません。

※著作権は筆者及び筆者の所属先に属するものであり、

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