バックナンバー “上海 勝手にレストラン・バーアワード!” 2014年12月・2015年1月合併号

“上海 勝手にレストラン・バーアワード!” 2014年12月・2015年1月合併号

 

このコーナーは、独断と偏見に基づき、お店の許可も一切取らず

社員が文字通り「勝手に」ステキなお店をご紹介する場です。

六回目、“guilty pleasure”という言葉の意味を考え続けているSがお届けします。

一般的に“いけないと分かっていてもやめられない楽しみ”を指すこの言葉、

本来の意味とは少し離れて今では専ら「太ると分かっているのにやめられない

高カロリーな食べ物」に使われている感があり、私の場合はナチョ・チーズ味の

ドリトスや就寝間際のチョコレートなどが該当しますが、これでは本来のguiltyの

背徳感には程遠い、単なる食い意地の張った習慣に成り下がっている気も

いたします。どうせやるなら一度極端なくらいまでやっておいた方が

後々変に尾を引かない、という極論が持論である私はより罪の意識を刺激され、

その上で「やってやったぜ!」達成感たっぷりのカタルシスを感じる食べ物と

シチュエーションを数ヶ月前から延々と探しておりました。

そこで思い出したこのお店。例えば『寒風吹きすさぶ冬の上海、老舗カフェで

ぬくぬくと雑誌でもめくりながら超・高カロリーの激甘チョコレートケーキを

頬張る』などいかがでしょうか。窓の外に寒さに凍えて帰路を急ぐ人など

見えた日には優越感も罪の意識も最高潮(それがそのまま数時間後の自分の

姿という現実はひとまず棚上げ)。これこそ究極のguilty pleasure!

数ヶ月間をかけて考え抜いた甲斐があったというもの!

人間、図星を指されると返答に窮しますのでできれば『ヒマなんですね』

というツッコミはご遠慮いただけると嬉しいです。件のお店はこちらです。

 

Whisk

住所:淮海中路1250

電話:02154047770

 

チョコレートのデザートを主に取り扱っているお店であり、ダイレクトに

脳を直撃する甘さと空腹時でなければ食べきれない巨大なケーキが店内で

待ち構えています。“Chocolate Therapy”などの名が示すとおり日頃のいかなる

ストレスも吹っ飛ばしてくれそうな濃厚な甘さが特徴で、デザートはどれを

食べてもはずれがありません。反対に甘いものが苦手な人は一口でダウンする

であろう品揃えですが、実はこのお店にはレストランメニューもあり、

ピザやパスタ、サラダなどの軽食が揃っています。

そして特筆すべきはグラスやボトルでワインを頼める点、甘党・辛党・酒好きの

誰と行っても喜んでもらえるお勧めのお店です。難点はいまだにカードが使えず

現金決済のみであること、常に満員御礼でなかなか席がないことです。

こっそり公開する裏技は夜「食事をするから」と言って電話をすることです。

レストラン利用であれば席をおさえてもらえます。

私の次なる狙いはダイエット中の同僚を連れ込むという禁忌に挑み、

より強い背徳感と罪悪感の下guilty pleasureを楽しむことです。

繰り返しますが人間、図星を指されると返答に窮しますのでできれば

『想像通り迷惑な人ですね』というツッコミはご遠慮いただけると嬉しいです。

 

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